ステキなヒント
17. 好きな色が似合わない色と診断されたあなたへ
あなたはブルベ?イエベ?
近頃では百貨店でメイク用品を買うときに、美容室でヘアカラーを決めるときに、さらっと聞かれるようになった「イエベ」と「ブルベ」。
このコラムを読んでいる皆さんも自分の肌の色がどちらなのかを理解している方が多いのではないでしょうか。
そもそもこの「イエベ」「ブルベ」とは、イエローブースとブルーベースというパーソナルカラーの基本となる色分類のことで、生まれ持った肌色のベースが黄み寄りなら「イエローベース(=イエベ)」、青み寄りなら「ブルーベース(=ブルベ)」に分けられます。
パーソナルカラーはその人の肌、瞳、唇などの色に調和する色(似合う色のグループ)を分類します。「春」「夏」「秋」「冬」に区分けし、もっとも似合う色のグループがどのシーズンか診断するスタイルが広く知られています。
「イエベだから青みのピンクは似合わないのよ」というような声をお客様からお店でも聞くことがありますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
実際のところ、僕自身ブルーベースのサマータイプなので、オータムのようなこっくりした色は、どうも苦手でワードローブの中には1枚もありません。
しかし、こういったパーソナルカラーは一長一短で、実際にはどんな色でも似合うように着ることは可能なのです。
基本的にパーソナルカラー診断は、ノーメイクで晴れた日に日光の当たる場所で行いますので、メイクをしてしまうと変わってしまう可能性が多いにあります。
例えば、ファンデーションの色味や、カラーコンタクトによる瞳の印象の変化、濃いめに引いたアイラインやリップのカラーでも揺れ動くものなのです。
好きな色なのに、似合わないに分類されたら
例えば僕のようにサマータイプの人がマスタードイエローやオリーブグリーンのようなこっくりした色が好きだった場合は、着ることを諦めなければならないのでしょうか?
答えはNO。好きな色は気分が上がるのですから、たくさん着ましょう!
似合わないのにどうやって?と不安になると思いますが、何に対して似合わないのかというと、結局のところは<顔の肌色に近い場所>に対して似合わないだけなのです。
もっと簡単に言えば、似合わない色は顔から離せば問題ないとも言い換えられます。
例えば、僕がオリーブグリーンを着るときは、パンツにその色を持ってきます。もしくはバッグや靴であれば顔色がくすむこともありません。
トップスは得意なシャーベットカラーと合わせれば本来好きな色である色を着ながら、自分の肌色に合わせたコーディネートが完成します。
もしトップスに持ってくるのだとしたら、シャツの前を全て開けてインナーに似合う分類の色を差し込むことで、顔色がくすむのをカバーします。
好きな色と上手に付き合うためには。
顔まわりのアクセサリーは相性がいいものを選ぶ
顔まわりに似合うと分類される色を持ってくることで似合わせることが可能になることが分かりましたが、他にもアクセサリーを上手に使うことで好きな色を自分の思いのままにできます。
基本的にブルーベースはシルバー、イエローベースはゴールドが似合うとされています。
そのため、顔まわりのイヤリングやネックレスで自分の肌色に合わせた色を持ってくるだけでも印象が大きく変わります。
なんとなく似合わないかな?と思った時には、ぜひ大きめのイヤリングで試してみてください。その変化に驚かれると思います。
好きな色をパーソナルカラー診断に当てはめて、似合わないから着るのをやめようとするのはナンセンスです。
その日の気分に合わせて好きな色を選ぶことができれば、一日がもっと楽しく過ごすことができるはず。
ジョニー・カワサキ
顧客のワードローブに魅力を高めるアイテムを足すことを得意としているファッションスタイリスト。20年以上におよぶ外資系アパレル勤務で培われた知識とセンスをもとにしたアドバイスには定評がある。