ステキなヒント
18. ①おしゃれな人がやっているトーナルコーディネート
普通の服なのになぜお洒落に見える人とそうでない人がいるのでしょうか?
もっとお洒落になりたいという気持ちはあるけれど、なかなかそう簡単にいかないのがファッション。
若い頃は派手な色や柄、異なるテイストの服を着てみたり、髪をブロンドに染めてみたりととにかく色々とやってみた僕ですが、今考えると外をよく歩けたなと思う格好もたくさんしたものです。
今思えば、そんな突飛な格好をしてたくさんの失敗をしたおかげで様々なファッションのコツを学ぶことができたと言えます。
ダサくはないのですが、なんとなくお洒落にならないのは、もしかするとあとちょっとの差なのかもしれません。
トーナルコーディネート
トーナルという言葉を聞いたことはありますか?
本来の意味は「配色」をさします。ファッション的な意味でのトーナルは同系色のアイテムを中心に組むスタイリングのことを言います。
トーナルコーディネートは基本的に同じ色味を重ねると考えるとわかりやすいです。ワントーンコーディネートと日本では呼ばれることが多いです。
全身が同じ色味で揃っていることで、ダークトーンの色味でも簡単にスタイリッシュな雰囲気を作ることができるので、ファッション中級者におすすめのスタイルです。
トーナルコーディネートのポイントは明度の違う3色を使うこと。
例えば、明度の違うピンクのトップスとボトムスの合わせはチグハグに見えてしまいますが、インナーでさらに明度の違うピンクを重ねることで全体が調和して見えてきます。
4色以上だと色味は揃っていても統一感が出にくくなるため、「同じトーンの色を3色」と覚えておいてください。
ワンピースや、セットアップのスーツのように上下が同じ素材と色の場合はそれで1色目ですので、バッグと靴を明度違いにすることで3色にすることができます。
隠れた3色目
明度の違うトップスとボトムの組み合わせで、同じトーンのバッグや靴を持っていない場合はどうしたら良いのでしょうか?
基本的にワントーンで作るのがトーナルコーディネートのセオリーですが、トーンの似た2色と合わせられるその人の持っている3色目があります。
それは、髪色にリンクした色で挟み込むテクニックです。
自分の髪や肌の色もスタイリングの一部
例えば、ブルーのシャツとデニムの間に黒のベルトを入れてみましょう。
靴も黒にすることで、頭、お腹、足の3箇所が同じ色がリンクしているので一体感が生まれてきます。
差し込む色は髪の色に近いものにすることが重要です。
明るいブラウンの髪色であれば、バッグと靴もブラウンに。
グレイヘアなら同じくグレー、白髪率が高い方にはホワイトがお勧めです。
なんとなく全部が似た色になって締まりがなくぼやけてしまう(トーンが非常に似た3色で作ると起こり得ます)場合や、ブルーのシャツとブルーデニムは持っているけれど、バッグや靴で青っぽいものは持っていない時にも使えるテクニックです。
髪や、肌の色が全体の色調にリンクすることは意外とあまり気にされている方が少ないのですが、ここを意識することで洋服を着た時の一体感がさらに強いものになります。
お洒落はコツと経験値。今あるワードローブでお洒落が最大化する組み合わせを見つけてみましょう。
ジョニー・カワサキ
顧客のワードローブに魅力を高めるアイテムを足すことを得意としているファッションスタイリスト。20年以上におよぶ外資系アパレル勤務で培われた知識とセンスをもとにしたアドバイスには定評がある。