ステキなヒント
22. 大きい/小さいバッグの正解とは?
バッグの大きさはファッションとどのような相互関係があるのでしょうか。
バッグはどのような基準で選んでいますか?
A4サイズが入る大きさ、持ち手が肩に掛けられる長さ、マチの面積が大きなものなど、人によって選ぶポイントは様々です。
仕事用で使うのか、公園までの散歩に持って行くのか、友人たちとのランチ、もしくはパートナーとの夜の食事。
そのシーンに合わせてバッグの選び方は常に変化します。
ファッションという観点に限定して言えば、去年は大きな(大きすぎる)バッグが流行しましたし、今年は三日月型のホーボーバッグと呼ばれるバッグがトレンドになりつつあります。
洋服をどのように着るのかを悩む方は多いですが、バッグをその都度変える方は意外と少ないもの。
今回は、シーン別ではなく、ファッションとしてどういったサイズや形、色を選ぶべきなのかをお伝えしていきたいと思います。
主役になるバッグは大きさが決めて
アウトフィットを選ぶ際、いつもなら洋服から決めると思いますが、まずは持ちたいバッグを決めましょう。
その際、雨が降っているのか、荷物が多くなる日なのかといった実際に必要な容量や適したものなのかを考慮します。
もしくは単純に今日の気分で決めてもいいでしょう。
大きなバッグは身体に対する面積が大きいため、バッグの形と色がコーディネート全体に影響します。
小柄な方は大きな面積の黒の印象に負けてしまうため避け、白や鮮やかで明るい色のバッグをお勧めします。
また、大きなバッグは腰や下半身に近い場所で持つことでバランスが取りやすくなるため、ハンドルの短いトート型やクラッチのように腰回りで持つタイプのものを選びましょう。
主役になる大きなバッグは、濃い色では全体を引き締めたり、逆に明るい色はコーディネートのトーンをあげる効果があります。
こういったバッグはシンプルなTシャツとデニム、シャツとトラウザーなどエッセンシャルな組み合わせを簡単にファッショナブルに昇華させて見せることができます。
レザーはとても素敵ですが、革そのものに重量があるため大きいサイズは疲れてしまいます。キャンバス素材のもの、夏であればストロー素材や和紙で作られたものは軽くて見栄えもします。
コーディネートの最初をバッグから選ぶことで、合わせる靴もすんなり決まることが多く、色味や雰囲気を合わせたシンプルな洋服を合わせることで、頭を捻らなくても素敵なスタイルが完成します。
小さなバッグが大きな効果を発揮します。
小さいバッグは味付け
では反対に小さいバッグはどのように使うと効果的なのでしょうか?
大きなバッグは順番を最初にすることで、コーディネートが決まりやすいとお話ししましたが、小さなバッグはその逆です。
まずは着たい洋服と靴を選び、全体の色味と雰囲気を確認します。
アウトフィットに最後の味付けをするつもりで、足りない色や素材を追加していくイメージです。
例えば、ブルーのシャツにダークインディゴのデニム、靴は白いサンダルを選んだとします。
そのままでも素敵ですが、反対色のイエローの小さなポーチや、深いレッドのクラッチを足すことで、ファッションに奥行きが生まれます。
夏らしさやバケーションの雰囲気を感じさせたければ麦わら素材を選ぶ。スポーティなスニーカーに合わせたい場合はナイロンのサコッシュを選んでみるといった感じに、全体のトーンに足りない雰囲気を足してみます。
小さなバッグは小粒でスパイスを効かせるため、上半身に近い場所で持てるクロスボディタイプや手元に収まるクラッチがお勧めです。
バッグは日々の生活に欠かせないアイテム。
気を抜いてしまいがちなものにこそ、お洒落の神様が宿っています。
細部まで手を抜かない、エレガントな女性は素敵です。
ジョニー・カワサキ
顧客のワードローブに魅力を高めるアイテムを足すことを得意としているファッションスタイリスト。20年以上におよぶ外資系アパレル勤務で培われた知識とセンスをもとにしたアドバイスには定評がある。