ステキなヒント
32. 晩夏から初秋へのスイッチ
シーズンの狭間、何を着るか迷いますか?
夏の熱が残る中、朝夕にふっと吹く風が今までよりも涼しく感じ始める季節になってきました。
初秋には早いけれど、日の落ちる時間も短くなり秋の訪れを意識し始める時節です。
とはいえまだ外は30度を超えて、少し動けば汗が吹き出る頃合いには何を着ればいいのか悩んでしまいます。
そういった季節のスイッチを入れ始める際のファッションのヒントを今回はお伝えしていきたいと思います。
一色をダークトーンにする
真夏に大活躍するノースリーブ、暑さの残る8月や9月にも使えるのですが色合わせで晩夏、初秋の雰囲気を作ることができます。
例えば、明るめの水色やピンクなど夏に活躍する色はトップス・ボトムスのどちらかにして組み合わせる色を片方はダークトーンにしてみましょう。
水色のノースリーブのブラウスに夏は白やベージュで合わせていたパンツを、黒やダークグリーンに変更するだけで一気に秋の雰囲気になってきます。
また、小物も夏を感じさせるようなストローバッグやキャンバス素材からレザーで重みのあるものに変えることで、より初秋感が出てきます。
街中を歩く人の服装やその日の気温に合わせて調節するとあまり暑苦しくならずにシーズンを少しだけ先取りしたお洒落を楽しむことができるようになります。
トップスに長さを出す
麻素材のものなど夏を感じさせる素材でも、長さがあるものを選べば晩夏の雰囲気を作ることができます。
透け感のあるリネンシャツや薄手のコットン素材のブラウスなどは袖が短めの半袖ではなく、5分袖や長袖に変更します。
また、着丈も短めではなく長めのものを選ぶことで秋顔に。
前開きのボタンワンピースなどは、全て開けて軽い羽織りものとして使ってみましょう。
いつもの夏のコーディネートに足すだけでも雰囲気がグッと変わってきます。その際にワンピースが明るい場合は中に着る洋服はダークトーンにすることを忘れないように。
レングスの長さで雰囲気が変わります。
パンツやスカートはボリュームを出す
ワイドパンツや、揺れ感のあるロングスカートは下半身にボリュームを出すのに丁度良いアイテムです。
くるぶしの見えるカプリ丈や、足元にボリュームの出ないスキニーパンツよりも、脚全体を隠してくれる布面積が大きなボトムスはそれだけでシーズンの移り変わりを演出してくれます。
上半身を長袖にするよりも、下半身を隠す方が暑い時期には過ごしやすいためトップスは半袖でもボトムスをロング丈にするのは取り入れやすくおすすめです。
ただし、軽さを感じる麻や薄手のコットンは暗い色でも避けた方が無難です。ある程度厚みのある布帛のものや、薄手のサマーウールなどが初秋の雰囲気を醸し出してくれます。
日々の気温と天候に合わせて、フレッシュな晩夏のワードローブを組むことで毎日を楽しく過ごしましょう。
ジョニー・カワサキ
顧客のワードローブに魅力を高めるアイテムを足すことを得意としているファッションスタイリスト。20年以上におよぶ外資系アパレル勤務で培われた知識とセンスをもとにしたアドバイスには定評がある。