ステキなヒント
41. 帽子を起点にして考える
休みの日に髪を整えるのが面倒だからと、適当にキャップを被って近所にコーヒーを買いに行くのもムードがあっていいものです。
でも、帽子はいつでも最後の味付けなのでしょうか?
朝起きて洋服を決める際、ほとんどの方がトップスやパンツを決めてからそれに何を合わせるのかを考えられると思います。
その順番を入れ替えて、素敵な帽子を起点にしたコーディネートはきっと今までにないファッションの楽しみを見つけられるかもしれません。
つばの広い帽子
フェドーラハットや女優帽のようなつばの広いタイプの帽子はゴージャスで素敵ですが、派手に見えてしまったりフェミニンすぎて普段使いしづらく感じることも多いアイテムです。
特に気をつけるべきはワンピースとの組み合わせです。ドレス度が高くフェミニンな雰囲気がつばの広い帽子と一緒になると、お洒落してる感が出てしまい垢抜けません。
つばの広い帽子は、カジュアルなものと合わせる方がこなれて見えます。
例えばカットソーやデニムといった、そのままでは手抜きに見えてしまう可能性が高いコーディネートをつば広の帽子がドレスアップさせてくれます。
大人の女性にはカジュアルすぎると感じるグラフィックTシャツやボーダーといったアイテムも、フェドーラハットがバランスを取ってくれるのでとても着やすくなります
女優帽のようなフェミニン度数が高いものは、ステンカラーコートやツイードのジャケットなどマニッシュな雰囲気のものを女性らしい雰囲気に変化させて、より魅力的に見せてくれます。
(年齢を重ねた女性にありがちなオジサン化をストップさせるのにも役立ちます)
ベースボールキャップ・ニットキャップ
ベースボールキャップやニットキャップのようなアイテムを普段のコーディネートに上手に取り入れるにはコツがあります。
ポイントはカジュアルなボトムスを避けること、これに尽きます。
もともと若い印象のスポーティなカジュアルを大人の女性が着るとどうしても若作り感が出てしまいます。
特にボトムスは全体の雰囲気を決定づけるものなので、デニムやチノパンなどのカジュアルなものにすると顔とファッションのバランスが悪く無理をしている感じに。
ベースボールキャップやニットキャップに合わせるトップスはスエットやカットソーのようなカジュアルなものでOK。足元もスニーカーでも大丈夫です。ただしボトムスはウールのトラウザーやプリーツのロングスカートなどで大人っぽい印象にすると失敗しません。
テクニックが必要な帽子
バケットハットやサーモハットのような目深に被るタイプのものは、コーディネートのバランスをかなり気をつけないとハイキングや不審者に見えてしまう可能性があります。
ベレー帽やキャスケットも帽子の持つ印象が強いため、自分自身のキャラクターに合わないと帽子だけが浮いてしまいます。
帽子は被り慣れていないとどうしても難しく感じるものです。
手軽な価格帯のもので手持ちのワードローブとの組み合わせを色々と試してみることから始めましょう。
ジョニー・カワサキ
顧客のワードローブに魅力を高めるアイテムを足すことを得意としているファッションスタイリスト。20年以上におよぶ外資系アパレル勤務で培われた知識とセンスをもとにしたアドバイスには定評がある。