ステキなヒント

2023年02月24日2024年04月16日
えがお洋品店

6. 旬の色を着こなすのは難しい? いっそやめてしまいましょう

 

ストライプシャツに黄色のカーディガンスタイルの女性

色のトレンドはどのくらい意識すべきなのでしょうか?

 

 

えがお洋品店 ファッションスタイリスト ジョニー・カワサキ

 

トレンドカラーは2年前に決定されている

 

今年のトレンドカラーはPANTONEカラーオブザイヤー2023によると少し濃いめの赤に黒が混ざったようなビバマゼンタ、そして淡く優しい黄色のルミナスイエローだそう。

 

結論を先に言ってしまうと、流行色は勝手に街中に溢れるので気に入れば着ればいいし、嫌なら無視してOKということです。

 

毎年の流行色は一体いつ決まっているのか?
実は2年前の段階で、トレンドカラーは決定されいるのです。

 

誰が決めているのかというと、日本を含む世界17か国での流行色を決めることのできる『国際流行色委員会(インターカラー)』という機関が、シーズンの2年前に春夏と秋冬に分けてそれぞれ決定し、『一般財団法人 日本流行色協会(JAFCA)』が国内にトレンドカラーを発信しています。

 

※国際流行色委員会(インターカラー)【INTERNATIONAL COMMISSION FOR COLOR】:1963年に発足した、唯一の国際間で流行色を選定する機関。 加盟各国が提案色を持ち寄り、実シーズンに先駆ける約2年前の6月に春夏カラー、12月に秋冬カラーを選定しています。

 

※一般社団法人日本流行色協会(にほんりゅうこうしょくきょうかい)【Japan Fashion Color Association】:カラーデザインの向上を目的に活動する、法人・個人を会員とする一般社団法人。

 

 

なぜ2年前なのかというと、洋服が出来上がり店頭に並ぶまでのタイムラインが関係してきます。

 

およそ1年前の段階で、素材が選ばれてデザインが決定し、パターンがひかれサンプルが出来上がるようにしないと店頭に並ぶ半年前の展示会に間に合いません。

 

そのため、1年以上前に素材を用意できるようにトレンドカラーが発表されたらすぐに生地メーカーは素材を作成しなければならず、そのタイムラインが2年〜1年半前になるということです。

 

当たり前といえばその通りですがトレンドカラーは人為的に決められたものであり、ビジネスとの関係性がとても強いものなのです。

 

 

カンカン帽

あなたの気持ちを楽しくさせる色は何色ですか?

 

 

全ての人にトレンドカラーが似合うわけではない

 

ちなみに2023年のトレンドカラー、ルミナスイエローですが、淡く優しいマーガリンのような色味(ルミナスイエローはマーガリンイエローとも呼ばれています)は、実は合わせが難しい色。

 

顔色がくすまないようにピュアホワイトや黒と組み合わせることで洗練されてみえますが、上級者向けの色合わせです。

 

重要なのはトレンドカラーだからといって飛びつかないこと。本当に似合う色なのか、ワードローブに眠ってしまわないかを見定めることが大切です。

 

お勧めは、自分が似合う色と好きな色を書き出してみて、そこから大きく外れる色は手を出さないと決めることです。

 

色は楽しいもの、心を動かす色を身につけましょう。

 

 


 

 

ジョニー・カワサキ
顧客のワードローブに魅力を高めるアイテムを足すことを得意としているファッションスタイリスト。20年以上におよぶ外資系アパレル勤務で培われた知識とセンスをもとにしたアドバイスには定評がある。

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