ステキなヒント
9. カジュアルの塩梅、ドレスアップの加減
カジュアルな服が似合いづらくなってきたと感じていませんか?
「スウェットにジーンズがうまくいかない、なんだか野暮ったく見える」
どうしたらいいの?と写真館のスタッフが僕に相談してきました。
彼女は身長が170センチあってすらっとした美人。そんな女性でも洋服の着方で迷ってしまうのがファッションの難しいところです。
若い頃はスエットもジーンズも何も考えずに穿いてもそれなりに形になります。それだけ若いというスキルはファッションに影響を与えます。
でも私たちは年齢を重ねて培った年輪があるからこそ、ほんの少し気をつけるだけでとても素敵に見せることができるのです。
カジュアルとドレスのバランスは30:70
平均的な日本人のバランスに合うのはカジュアルが30%、ドレスを70%。
この分量で取り入れると大人っぽくこなれて見えます
カジュアルと呼ばれるものは以下の通り。
Tシャツ、スウェット、ジーンズ、チノパン、スニーカー
ドレスに分類されるもの。
ジャケット、シャツ、トラウザー、ヒール、ジュエリー
例えばカジュアルなTシャツにデニム、スニーカーの合わせがうまくいかないのは全身100%カジュアルなアイテムで揃えていることが原因です。
もちろんうまく着こなす方もいらっしゃいますが、それは高い身長やはっきりした目鼻立ち、それに若さなどの要素が強く関係するため、一般的には難しくなることがほとんどです。
ではどのようにすれば良いのかというと、Tシャツを着るならウール素材やクリースのついた綺麗なパンツと合わせる。Tシャツは短めかタックインして靴をレザーシューズにする。
そうすると全身のバランスの中でTシャツの割合を30%に収めることができます。
どうしてもTシャツとデニムで合わせたい!という場合はドレスの要素を上から足していきましょう。
まずイヤリングやブレスレットといったジュエリーをシンプルな場合は重ね付けします。
足元はそんなに高くなくてもいいのでヒールにする。合わせるバッグも辛口のレザーバッグでジャケットやトレンチコートを足すと全身の比重がカジュアル30%、ドレス70%に傾いてきます。
ワードローブで考えるカジュアルな洋服の比率
カジュアルな洋服は普段使いしやすい、着用がラクで取り扱いもあまり気にしなくて良いのでついつい増えがちなアイテムです。
日々の暮らしの中では動きやすいものが確かに一番ですが、ちょっとした買い物やお友達とのランチ、郵便局や銀行などのお出かけの機会は意外とあるものです。
そんな近所へのお出かけの際に、少しのお洒落を意識するだけで背筋が伸びて自分自身が気持ちよくなります。
そこで提案したいのは自分自身の持っているアイテムの棚卸しを一度することです。
カジュアルな洋服とドレスの要素を持つ洋服がどのくらいの割合で持っているかを確認しましょう。
アドバイスとしては、大人の女性のワードローブには50%以上でドレス要素を持ったアイテムがあると毎日の洋服選びがラクになります。
自分のワードローブにある洋服の中で、ドレス要素のある洋服をピックアップしてそれに合わせられるカジュアルな洋服をセレクトしていきます。
その際、手持ちのドレス要素のあるアイテムとうまく合わせられないカジュアル服は手放すいいきっかけになりますし、クローゼットの中がさっぱりすることで選ぶ時間も短縮されます。
今後洋服を買い足す際にはカジュアルorドレスを意識して、自分にとって必要なアイテムを見定めましょう。
上手にバランスを取るとカジュアルでも品良く見せることができます。
ドレス要素を持つカジュアルな服
どちらにも使える要素を持つカジュアルな洋服は、モードっぽくしたい場合もカジュアルダウンさせたいときにも着用できて便利です。
以下のようなアイテムを参考にして揃えることでドレスの要素が増えるため、カジュアルな格好が好きな方でも大人っぽくこなれて見せることができます。
Tシャツ:フィット感があり生地に厚みと張りのある超長綿のもの
ユニクロU クルーネックT(半袖)
https://www.uniqlo.com/jp/ja/products/E424873-000/00?colorDisplayCode=00&sizeDisplayCode=004
ジーンズ:ウォッシュがかかっていないスタンダードな形のもの
APC セーラージーンズ
https://www.apcjp.com/jpn/shop/apc/item/view/shop_product_id/59316/category_id/942/color_id/1069
チノパン:クリースの付いているクラシックでワイドな形のもの
BANANA REPUBLIC ウルトラワイドチノ
スニーカー:レザーで単色のシンプルなもの
ADIDAS スタンスミス
https://shop.adidas.jp/products/FX5500/
ジョニー・カワサキ
顧客のワードローブに魅力を高めるアイテムを足すことを得意としているファッションスタイリスト。20年以上におよぶ外資系アパレル勤務で培われた知識とセンスをもとにしたアドバイスには定評がある。