ステキなヒント
31. サマーブラックの分量
黒をキリッと着こなしている女性に憧れますか?
シニアのファッションにおいて言えば、黒はとても強くて難しい色。
それだけに黒という色は魅力的で、クールに感じるでしょう。
大人がなぜ着るのが難しいのかというと、黒は輪郭をシャープに見せる色が故、皺やたるみといった顔の中のライン(線)まで目立たせてしまうのです。
(以前のコラムを参照)
大人が黒を着る際には、モード感のある洋服を選ぶことが重要とお伝えしてきました。
モード感とはユニークで個性的なシルエットのものや、スタイリッシュな雰囲気の出るもののことです。
例えば、構築的なジャケット、コンパクトに仕上げられたウールトラウザー、変形のプリーツスカートなどがあげられます。
しかし、モードなスタイルは秋冬のアイテムの方が圧倒的にやりやすく薄着でカジュアルになる夏は難しいのです。
また、黒は重さを感じる色でもあるため、夏に着るには注意が必要です。
黒の分量は全身で70%以下にする
薄着になる季節ですが、黒の分量が多いとスタイルが重く感じてしまい暑苦しく感じてしまいます。
軽快に見せるためには、黒の分量を全身の半分にすることが理想です。どんなに多くても70%以下にすること。
フルレングスのパンツと組み合わせる場合、足元を全て覆ってしまうとそれだけで50%の分量を使ってしまいます。
また、トップスは長袖を着てしまうと、同じく全身のほぼ50%を使ってしまいますので短めの半袖かノースリーブにしましょう。
・短めの半袖かノースリーブ
・指先の出るサンダルにする
・足首が出る長さのレングスを選ぶ
上記を意識することで、肌の露出とのバランスがうまく調和して夏でも重く見えず、でもシャープな印象を作ることができます。
全身の黒のパーセンテージはバッグも含まれることをお忘れなく。
50%の黒の分量を覚えておくと、長袖のトップスを選ぶ際はボトムスを短めのショーツにしてバランスをとるなどイメージが湧きやすくなります。
コンパクトなTシャツとショーツの組み合わせでは肌の露出の分量を考えて、サンダルではなくパンプスやレースアップシューズにするなど、軽すぎる時には50%になるように足していくこともできるようになるとファッション上級者の仲間入りです。
夏の黒でシャープな私を演出してみましょう。
ジョニー・カワサキ
顧客のワードローブに魅力を高めるアイテムを足すことを得意としているファッションスタイリスト。20年以上におよぶ外資系アパレル勤務で培われた知識とセンスをもとにしたアドバイスには定評がある。