ステキなヒント
白髪を生かすデザインカラーを紹介! 色味を加えてグレイヘアを楽しむ
「グレイヘア」という言葉が浸透し、人々の白髪に対するイメージもポジティブなものに変化しつつあります。
本記事では、「白髪を活かし、色味を加えておしゃれ度をアップさせるカラーリング」のコツをご紹介します。
テルイタカヒロ
1981年生まれ。岩手県出身。盛岡ヘアメイク専門学校理容科卒業後、1店舗勤務。その後、山野美容専門学校を卒業し、2店舗勤務を経て、2018年株式会社サンクリエーションに入社。えがお美容室の立ち上げに参加。現在、同サロンのディレクターを務める。
1. 白髪を活かすデザインカラーとは
白髪を活かすデザインカラーに興味はあっても、自分にも挑戦できるのか、気になっている人もいるでしょう。
白髪を活かすデザインカラーがおすすめな人の特徴を解説します
このような人におすすめ
白髪を活かしたデザインカラーは、「白髪率が50%以上」「白髪染めのストレスから解放されてファッションを楽しみたい」という人におすすめです。
■白髪率が50%以上
白髪率は50%以上が望ましいとされます。
白髪がある程度増えていることが、白髪をデザインとして活かすための条件といえるでしょう。
■白髪のストレスから解放されファッションを楽しみたい
「白髪を染めないと」というストレスから解放されて、もっと自由に外見もファッションも楽しみたいという人におすすめなのが、白髪を活かしたデザインカラーです。
白髪染めによる髪や頭皮への負担を軽くしたいという願いも叶います。
ヘアカラーの概要
ここからはこのヘアカラーの特徴や、ハイ&ローライトの入れ方、使用する薬剤などを確認していきます。
白髪を活かしたデザインカラーについて、より具体的にイメージしやすくなるでしょう。
■ヘアカラーの明度や色味
「白髪率が50%以上の人に対するアプローチであるため、ヘアカラーの明度は基本的に12レベル以上の明るめの仕上がりになります。
■ハイ&ローライトの入れ方
ハイ&ローライトは、コントラストをきかせたり、立体感を表現したりするために使用することも少なくありません。
白髪が多い部分や黒髪が多い部分に、明るさの調整を目的に入れることも多いです。
■使用する薬剤
白髪を活かしたデザインカラーで使用するのは、以下のような幅広い種類の薬剤です。
【2】アルカリカラー
【3】低アルカリカラー
【4】酸性カラー
ブリーチをしようとする場合は、ダメージを避けるために濃度を低下させて使うこともあります。
2. 白髪を活かすデザインカラーの重要なポイント
白髪を活かすデザインカラーを楽しむためには、おさえておきたいいくつかのポイントがあります。
【2】デザインは少しずつ様子を見る
【3】「隠す」から「活かす」への移行ポイントを意識する
【4】白髪を活かすのか染めるのか、方向性を決める
順番に確認していきましょう。
【1】グレイヘアはゴールではない
白髪染めを卒業した後のゴールを、グレイヘアと考えている人もいるでしょう。
しかし、グレイヘアになった後、そのまま何もしないのはもったいないといえます。
淡い色で白髪を美しく見せたり、デザイン性の高いポイントカラーを入れたりするカラーリングはいかがでしょうか。
ナチュラルな印象のハイ&ローライトを足すのもおしゃれです。
カラーリングによって、きちんとお手入れしている印象を演出できることは、大人世代にとっては大きなメリットといえるでしょう。
【2】デザインは少しずつ様子を見る
いきなり大胆なデザインカラーを取り入れるのは、おすすめできません。
まずはライフスタイルや好みを踏まえ、許容範囲を見極めましょう。
品の良さを演出するために、少しずつデザインしていきます。
少しずつ変化させることで、周りの反応も探りやすくなります。
【3】「隠す」から「活かす」への移行ポイントを意識する
これまで白髪染めを続けてきた場合、新たに生えてきた髪と、すでに染めてある部分を馴染ませなければなりません。
ブリーチ剤などを使い、すでに染めてある箇所の残った色素の色を薄くします。
明度が上がれば、新しく生えてきた髪との境目が徐々に目立たなくなるでしょう。
一般的には2~3回の施術が必要ですが、個人差があります。
なお、グレイヘアへの移行期間中は、伸びてきた部分にブリーチやカラーリングは入れません。
すでに入っている白髪染めのカラーをリセットさせる期間と捉えましょう。
【4】白髪を活かすのか染めるのか、方向性を決める
白髪を活かすのか染めるのか、方向性を決めることも重要です。
ベースカラーの明るさは、一人ひとりが希望する仕上がりと、次回どのようなアプローチをするかを考慮して決めていきます。
下記表のとおり、白髪を活かす場合、カラーの明度は高くなります。
3. 白髪を活かすデザインカラーのアプローチバリエーション
白髪を活かすデザインカラーの、実際の事例も確認していきましょう。ご紹介するのは以下の3つのアプローチです。
【2】ファッションカラーで透明感を出し、ピンク系のアクセントで色を楽しむ
【3】鮮やかなパープルで、効果的に立体を演出し、オシャレ度アップ
ハイライトとローライトの組み合わせで部分的に異なる白髪率に対応
【2】前回施したローライトがブラウン系10レベルに達している
【3】白髪率は、顔周りとサイド70%、えりあし20%、バックのミドル30%、トップ50%
【4】前回のカラーから新たに生えた髪は1.5センチ
【1】部分的に異なっていた白髪率を、ハイライトとローライトを施して明暗のバランスを整えつつ、フォルムに立体感をプラス
■【ハイライト】14レベルのイエロー系。細めのウィービングで施術
■【ローライト】9レベルのブラウン系。太めにウィービングを施す
■白髪に対するカラーリングの注意点
●白髪にカラーリングをすると退色後は黄色っぽくなり、白色に戻るわけではありません。そのため、2~3カ月後にどのような状態になっているのかを、確認しておく必要があります。
ファッションカラーで透明感を出し、ピンク系のアクセントで色を楽しむ
【2】2カ月前に淡いベージュ系でカラーリングをしており、退色してイエロー系の残留色素がある
【3】現状の明度は15レベル
【4】白髪率は80%で、生え際と襟足に黒髪が多めに残っている
【5】前回のカラーから新たに生えてきている髪は2センチ
【1】明るい白髪のベースを活かしつつ、ポイントにピンク系のカラーを加え、デザインのアクセントに
【2】ベースには淡いベージュカラーを選択し、退色による黄みを抑えながら、柔らかい雰囲気に仕上げた
■【ポイントカラー】表面に太めのピンク系のポイントカラーをランダムに入れます。
■【ベース】明るめのベージュ系を塗布して、透明感のあるカラーに仕上げていきます。
■2-3カ月後の次回来店時の状態
●2~3カ月後、ベースはイエロー系に、フロントのシルバー系は白色になっています。異なる色味のポイントカラーを入れたり、範囲を広げたりと、ブリーチなしでさまざまなデザインを楽しめるでしょう。
鮮やかなパープルで、効果的に立体を演出し、オシャレ度アップ
【2】毛先に残っている明るめのブラウンが褪色してきており、残留ティントも見られる
【3】白髪率は60%以上で全体にまんべんなく生えている
【1】トップから右サイドにかけてスライシングでパープルのポイントカラーをプラスすることで立体感を演出し、遊びを加えた
■【ポイントカラー】斜めスライスをとり、スライシングでパープル系のカラーを塗布する
■2-3カ月後の次回来店時の状態
●パープルのポイントカラーは、約1カ月間持続します。ベースを塗らずにホイルワークのみで仕上げているため、新たに伸びてきた髪も気になりません。
4. 白髪を活かしたデザインカラーでグッとおしゃれに
白髪を活かしたデザインカラーは、「白髪率が50%以上」「白髪染めのストレスから解放されてファッションを楽しみたい」という人におすすめです。
白髪染めを卒業し、グレイヘアに移行した後、何もしないのはもったいないといえます。淡い色で白髪を美しく見せたり、デザイン性の高いポイントカラーを入れたり、ナチュラルな印象のハイ&ローライトを足したりするとおしゃれです。
「えがお美容室」では、お客様の髪の状態を見極め、その方の美しさを引き出すグレイヘアのデザインをご提案します。白髪を活かしたデザインカラーを検討中なら、ぜひ「えがお美容室」をご利用ください。