ステキなヒント
34. 大人のためのヴィンテージ
大人世代のためのヴィンテージとは
Tシャツは毎年買い換える、白いシャツは漂白しても大丈夫なものを選ぶ、など清潔感こそが大人世代のキーワードだとお伝えしてきましたが、今回は上級者向けのヴィンテージの着こなしについてです。
まっさらな洋服の正反対にあるヴィンテージは、一歩間違えると本人そのものがヴィンテージになってしまう恐れがあり、大人の女性が手を出すのには躊躇してしまうことが多いのではないでしょうか?
年輪を重ねてきた顔と身体にはたしかに難しい側面もありますが、こなれ感を身にまとい一つ上のレベルでおしゃれを楽しむのに、ぜひ取り入れて欲しいのがヴィンテージ、もしくはヴィンテージ風アイテムです。
Tシャツはイラストではなくロゴものを選ぶ
ヴィンテージショップやユーズド加工された雰囲気のあるTシャツは魅力的ですが、着こなすにはコツがいります。
それはロゴものを選ぶこと。イラストはカジュアル感が強く出てしまい、子供っぽい印象が顔とのミスマッチを生んでしまいます。
文字の書体は好きなもので構いませんが、定番的でシンプルなものが良いでしょう。
こういったタイプのTシャツは丈が長い物が多いのですが、基本的には全てボトムスの中にタックインする前提で選びましょう。
ヴィンテージかつカジュアルな雰囲気のTシャツを、上半身をコンパクトにまとめることで一気に着やすく感じます。
合わせるボトムスはデニムやチノではなく、ウールやセンタークリースの入った綺麗な落ち感のあるもので合わせると失敗しません。
全体のドレス度を高めることで大人っぽい印象になりますので、靴やバッグはレザーのアイテム、イヤリングやブレスレットといったジュエリーは地金の辛口なもので合わせるとクールに仕上がります。
スエットの着こなしはコツが必要
スエットは鬼門。色物でジャストサイズが鍵
シンプルなスエットはどうしてもパジャマっぽく見えてしまうため、大人は注意しなくてはいけないアイテムの一つ。
ヴィンテージの場合は特に注意深く選ぶ必要がありますが、ポイントをおさえれば格好良く着こなすことができます。
まず、ヴィンテージの場合は杢グレーや黒は選ばないこと。杢グレーはスポーティさが前面に出てしまい大人っぽく仕上げるのが非常に難しいです。また黒はかすれた色味が着古している感に直結します。
どちらの色も上級者向けと覚えておきましょう。
思い切ってレッドやブルー、イエローなど色物を選ぶのが成功への近道。
また、大きさはジャストサイズを選ぶことが重要です。
ボトムスにはふわりと揺れる落ち感のあるスカートやロング丈のプリーツスカートを合わせるとうまくハマります。
Tシャツの場合と同じく、スエットを着る場合は他のドレス要素を高めることで大人の着こなしに昇華させるため、足元は高級感のあるレザーシューズや肌の見えるシックなサンダルがおすすめです。
ミリタリージャケットは意外性を持たせる
普段あまり着ないレディ度の高いワンピースや、フリルのブラウスなど甘さを中和してくれるのがミリタリージャケットです。
レースやシフォンのような素材を使ったフェミニンな洋服は素敵ですが、登場回数が多くない方もいるのではないでしょうか?
そこで活躍するのがマニッシュなミリタリージャケット。
いつものフェミニンな洋服の雰囲気を違った印象に見せつつ、普段使いしやすくなるためとてもおすすめです。
オリーブグリーンやカーキ、ネイビーといった軍モノの定番カラーで少し大きめに着たりしても可愛いです。
フェミニンにマニッシュをミックスする意外性は、思っているよりもファッション感度の上昇に効果抜群です。
ジョニー・カワサキ
顧客のワードローブに魅力を高めるアイテムを足すことを得意としているファッションスタイリスト。20年以上におよぶ外資系アパレル勤務で培われた知識とセンスをもとにしたアドバイスには定評がある。