ステキなヒント
遺影写真の準備について
遺影写真は、故人が亡くなった際に使用される、その方の肖像写真です。
通常、葬儀や告別式などで使用され、故人を偲び、感謝や追悼の気持ちを表すために展示されます。
遺影写真は、故人の生前の表情や瞬間を捉え、家族や友人にとって特別な思い出となり、悲しみと共に故人を追悼する儀式や行事において一般的に多く使用されます。
写真館にお越しのお客様からよくお聞きするのが、突然の出来事で多くの方々が急にお写真が必要になり困ってしまったケースです。
その為、今すぐ必要では無いですが、事前にご自身の満足のいくお写真を準備しておくのはいかがでしょうか?
では、具体的にどの様な準備が必要なのかをご紹介していきたいと思います。
遺影写真を作る際には、以下のステップを考慮すると良いでしょう
【写真の選定】故人の生前の写真を選びます。通常は笑顔や自然な表情が選ばれ、故人をよく表すものが好まれます。
【写真の修復】もし写真に傷や劣化があれば、デジタル修復やプロの写真修復家に依頼して元の状態に修復することができます。
【サイズとフォーマットの調整】遺影写真の使用先や目的に合わせて、適切なサイズとフォーマットに調整します。
【額縁の選定】額縁は写真を飾るための重要な要素です。故人の好みや家庭の雰囲気に合わせて選びます。
【印刷と額装】修復や調整が終わったら、写真を印刷し、選んだ額縁に額装します。
【展示や保存】できあがった遺影写真は、葬儀や告別式での展示や、家庭での特別な場所に飾るなどして故人を偲ぶために活用します。
必要に応じて、写真スタジオやプロの写真家に相談することも考えてみてください。
遺影額を選ぶ際のポイントはいくつかあります。
まず、故人の好みや個性に合ったデザインを選ぶことが重要です。
また、遺影のサイズや額の素材も考慮し、遺影が安心感や温かさを与えるものになるように心掛けてください。
家庭の雰囲気やインテリアとも調和するかどうかも検討ポイントです。
お客様からよく「遺影写真に決まりはありますか?」とのご質問を受けることがあります。
遺影写真に厳格な決まりはありませんが、一般的に以下のポイントが考慮されることがあります。
●自然な表情
故人が笑顔や穏やかな表情で写っている写真が選ばれることが一般的です。
●肩から上の写真
通常、遺影写真は故人の顔や肩から上の部分を切り取ったものが選ばれます。
●服装
故人が一般的な服装や葬儀で着用される服を着ている写真が好まれることがあります。
●背景
シンプルで清潔感のある背景が良いとされることがあります。騒がしい背景や他の人物が写りこんでいる場合は避けられることがあります。
●修復
もし写真に傷や劣化があれば、デジタル修復や写真修復を行って、できるだけ良い状態に整えることが一般的です。
ただし、これらはあくまで一般的な傾向であり、故人の個性や家族の希望によって選ばれるべきです。
家族や関係者と相談しながら、故人を最も良く表す写真を選ぶと良いでしょう。
最近は参列者が多く集まるお葬式では無く、規模が小さく家族や親しい友人だけが集まって行われる家族葬を利用される方も増えております。
通常、一般的な葬儀と比較して規模が縮小され、参列者が限られています。
その為、大きく立派な額に収まった遺影写真では無く、故人のお人柄が分かりやすい日常的な表情のお写真をカジュアルな額に収めて飾るのもお勧めです。
葬儀の後、お部屋に飾ったりするかもしれませんのでお部屋のインテリアにあったシンプルな額も良いかと思います。
【まとめ】
これまでは黒くて太い重々しい額縁に何となく決まり事のように遺影額を選ばれておりましたが、時代と共に遺影額選びも変化して来ております。
これらのポイントを考慮しながら、故人を最も良く表現し、家族や関係者が心地よく追悼できる遺影額を選ぶと良いでしょう。
つちや・ようすけ
都内広告撮影スタジオ勤務後、日本広告界を代表する写真家上田義彦氏の元で年間の修行期間を経て、2018年よりえがお写真館に所属。現在店長を務める。その微細な光を駆使したライティングとフィルム時代から養ってきた撮影、プリント技術を駆使した写真には定評がある。